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2008年10月15日 (水)

病床に伏して、思ったこと

渡米してから病気らしい病気をしてこなかった私ですが、はじめて2日以上の発熱をし、そのあとひどい頭痛と吐き気で長く座っていることができない状態が2日以上続いています。

普通の食べ物が喉を通らなくなりましたが、お粥さんと少しの野菜で満足出来る幸せを感じております。また異国の地で日本のものを口にできる有り難さも実感しています。

また何人かの日本人の方々にもお世話になり、おかげさまで今日はなんとか30分くらいは座っても大丈夫になりました。まだ外を歩ける程にはなっていませんが・・・。

さて、この状況だったら普通、日本でいれば医者の私でも近くの病院に行って、とりあえずの血液検査と処方を受けると思うのですが、かかりつけ医の予約がとれたのは24日(金)、救急に電話すると、診察だけでも料金は75㌦、数時間の待ち時間と言われたので自宅療養を続けています。

病人(+貧乏人)になんて不親切な国なんだろうと思いながら、最先端の医療技術よりももっと大事なことがあるのではないかと思ったりもしています。実際、日本ではまだ普及していない最先端の医療技術を紹介するような海外の論文を読んでも、もともとの治療成績がなんでこんなに悪いの?とあきれてしまうことがあります。ある新しい治療を導入したとしても、もともとの治療成績が良い日本ではこのような論文のように有意差がつかないのでは・・・という結論に達することもしばしばです。

医療の進歩というのは、単に最先端の医療技術の発展だけをいうのではなく、病気の予防に関する啓蒙活動、患者教育の徹底、医療従事者のモラルの向上、現在行っている治療法や管理方法の定期的な見直しなどをひっくるめていうのではないかと改めて実感しています。

小児医療の中でも、とくに生死にかかわることの多い新生児医療、小児がんの分野では「赤ちゃんにやさしい医療」「子ども達にやさしい医療」ということの重要性が見直されています。それらには、今までよかれと思ってやっていた治療を省略したり、不必要と思われていた処置を加えたりして患者さんの負担を減らすための検討がなされています。そういった試みも医療の進歩と言ってよいと思いますし、評価されるべきものだと思います。

私は今は研究者として、最先端の知見を集めてそれを医療に生かせるようにしたいと思って毎日研究に勤しんでいますが、この数日、病床に伏したことで少しだけそんなことにも思いを馳せた私でした。

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コメント

こうめさん

コメント有り難うございます。
2−3時間寝ては、2−3時間起き、離乳食を食べる・・・というような赤ちゃんのような生活サイクルになっています。夜泣きはしませんが・・・。smile

投稿: hide-tan | 2008年10月16日 (木) 06時18分

いつもお世話になっております。
具合のほうはいかがでしょうか。

具合の悪い時にすぐに病院にかかれないなんて、
なんて理不尽なんだろうと思います。
医療こそ平等に受けられるべきなのに、医療にも格差社会があるのがこのアメリカなのかもしれませんね。

早く具合がよくなられることを願っています。
奥様にもよろしくお伝えくださいませ。

投稿: こうめ | 2008年10月16日 (木) 04時17分

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