ラボのようす

2011年1月21日 (金)

ラボでの公用語と日本人の感覚

昨日、スタンフォードメディカルスクールが主催の職場環境や人間関係についてのセミナー(出席が義務づけられている)に出ました。トラブルのケースは雇用者対雇用主という関係が多いようですが、この点は私のボスはよくできていると思いました。少なくとも私はボスを(大筋で)信頼していて、お互いに率直に意見を交換しあいながらこれまでやってきました。

さて、このセミナーのグループディスカッションで職場で英語以外の言語でしゃべりまくる同僚に悩まされているケースが例に挙げられていました。Img_7192

それって、まさに僕のことだけれど、「話してる内容がわからないから、無駄話なのか仕事の話なのかわからないから注意できない。」という意見が出ていました。

実は私にとってはそれはどっちでもいいのですが、ずっと隣で中国語を喋り続けられると気遣いがないと思ったりします。でもそういう風に思うのは日本人の感覚なのかもしれないです。中国人にとってはそういう気遣いは無用ということで失礼にあたらないのかもしれない。
いっぽうで、日本人がこちらの職場でまったく日本語を話さないのかというとそういうことでもなさそうです。私のラボには日本人はいませんが、日本人の友達が遊びに来たり、実験の相談に来たりしたときには日本語で会話します。ただ、話が長くなりそうで日本語で雑談したいというときなどは廊下に出たりします。

ネイティブでない者どうしが会話をするときに正確に意思疎通出来る言語を使うのも容認するべきものなのだといのも賛成です。そういうのは微妙なのですが、程度と心がけのバランスなんだと思います。たしかに「郷に入れば郷に従え」というのお一理ありますが、よりよい世界をつくるためには良いものは外からでも取り入れるというのもいいのではないかと思います。そういう意味で日本人的な微妙な気遣いは、国際的にも受け入れられる感覚ではないでしょうか。

ちなみにこのケースに関する私の中国人の同僚たちの意見は「だったら、このラボは中国語も公用語にするべきだ」でした。なんとも予想通りでアメリカ人の院生のnickと私は苦笑してしまいました。

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2010年7月20日 (火)

笑うに笑えぬ「防犯対策」

どうも週末に同じフロアのラボで窃盗事件があったようです。

なにが盗まれたかというと、それは『精密重量計』。
ミリグラム単位で正確に試薬の重量を量る機器で、確かに高価なのは高価なのですが、こんなものは研究者とか薬剤師とかでないと使わないんじゃないの?と思うのですが、実はこれがコンピュータに並んで、研究室から最も頻繁に盗まれるものらしいです。

というのは、ドラッグディーラーが使うかららしいです。さすがアメリカ・・・。

私たちのラボの実験助手によると、今日(月曜日)の朝に最初にラボに来た時にすでに片方の扉が解錠されていたらしいのです。それで日曜日の夜には大学院生がちゃんと施錠したこと、週末や夜間はカードキーがないと建物には入れないので、たぶん鍵を手に入れた(あるいはピッキングの達人の)何者かが月曜日の早朝にカードキーのロックが解除されたときに忍び込んだのだと思います。

でも私たちの精密重量計は盗まれていませんでした。

なんでやろ?

よく見ると、うちの機器は錆び付いているだけではなく、試薬もこぼれまくって汚いのです。
これでは、泥棒も盗む気にならないわけです。自然に「防犯対策」をしていたわけです。

秤の周りにこぼれた試薬をちゃんときれい拭いておくように、という基本ルールを守らなかったこと、機器が古くて汚いことが防犯に役立つなんて・・・。

*今後の防犯のために私たちが得た結論*
精密重量計には「CAUTION! TOXIC! Radioactive! Biohazard! (注意!毒物!放射性物質!病原生物!」とかいうラベルを貼っておく。

・・・もうちょっと真面目に考えないといけませんね。
というのはドラッグディーラーと関わりのあるような人がラボに出入りしたと考えるとちょっと物騒なできごとです。

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2010年6月26日 (土)

"Karate Kid" or "Kung Fu Kid"?

今週から新しく私たちのラボに加わった大学院生と一緒に働いています。

院生が難しい手技を要する実験を教えていて、何度もトライした上で成功したので褒めたら
"Thank U, Mr. Miyagi!"と手を合わされました。

Mr.Miyagiといえば、映画ベストキッド(原題:Karate Kid)に出て来る空手の師匠です。
そのKarate Kidのリメイク版が今こちらで人気があるようです。

オリジナルのKarate Kid(邦題”ベスト・キッド”)は日本企業の、今回のKarate Kidは中国の台頭を表しているとの見方があるらしいです。日本人はアメリカに進出して来たが、中国の場合はアメリカが向こうでビジネスをするのも反映しているかもしれないですね。

でも、なぜ"Kung Fu KId"ではなくわざわざ"Karate Kid"なのか?

Karate(日本)にKung Fu(中国)が加わったのではなく、Kung Fu(中国)がKarate(日本)にとってかわったのだ、ということを意味しているのかもしれません。

・・・でも、やっぱりKarate(日本)はKung Fu(中国)ではない。

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2010年5月26日 (水)

信者のみを救う?タイムマシン。

私たちのラボでは個人に支給されるコンピュータは基本的にマックです。

ノートパソコン (laptop)を持ち運びしている二人のMacBookがクラッシュしてしまったこと、それにより数ヶ月のデータが飛んでしまったことなどを受けて、ラボのコンピュータにTime Capsuleを導入することになりました。

言ってみれば外付けのハードドライブなのですが、データを定期的に自動的にバックアップしてくれるの点が優れています。ただし、これはMac OS 10.5 (Leopard)か 10.6 (Snow Leopard) で動くTime Machineというソフトが必要なので、ラボ持ちのマックをすべてアップグレードさせました。

それで、今日、ITサービスの人に来てもらってTime Capsuleに接続してもらいました。
これで、みんなデータのバックアップを気にすることなく仕事ができます。

ただし、このシステムはマックのみしか使えないのです。まだPCにしがみついているメンバーには救済措置はないっ!・・・というのが、(アップル教信者の)ボスの方針。院生S君、そろそろマックに乗り換えましょう。

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2010年5月 9日 (日)

ラボのみんなとハイキング Castle Rock SP

土曜日の今日は、ラボのみんな(といっても半分のメンバー)とハイキングに行ってきました。

行き先は、去年家族で行ったCastle Rock State Park。前回は、すでに夏も終わりだったので滝が嗄れていた(カリフォルニアは春の後半から秋までは乾季)ので、今回は春に行きたいと思って提案したのでした。ということで、もちろん家族を連れての参加です。

ので、今回はCastle Rock (岩男くん)は後回しにして、まずは滝を目指しました。(30分ほど)Img_0906
今回はちゃんと水が流れていました!それほど大きな滝ではないですが、一枚岩をすべり落ちる漢字がちょっと変わっていていい感じ。川縁の大岩に腰をかけてランチをしました。

次に目指すはGoat rockです。これも前回見逃したところ。ちょっと大回りして尾根づたいに歩いて行きました。途中、様々な野花や木々を観察しながらゆっくり歩いて行きましたが、景色もよく、小鳥がさえずり、コンドルが上空を舞ったりして最高でした。
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1時間ほど歩いて、やっと到着。Goat Rockの上に登ると絶景。
ロッククライミングをしている人もいました。
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それからさらに1時間以上歩いてCastle Rockへ。
前にも書きましたが、やはり人の横顔に似ている。なぜGiant Rock Manとネーミングしなかったのだろう?と思います。
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岩男くんの鼻の穴にぶら下がる院生sage。自分が鼻水になっていることに気がついていない・・・(笑)岩男くんには側頭部と後頭部にお部屋があります。中はちょっとヒンヤリして気持ちいいです。
(写真の奥は長女minori)
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たくさん自然を満喫できてよかったです。
ボスは結構こういうのは好きそうで、アウトドア好きの院生sageがSocial Event Organizerを私から引き継いでくれたので、またこういう機会が増えると思います。
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(おまけ)3時間にも及ぶハイキングに少々お疲れのボス。

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2009年11月26日 (木)

ドーモホリデーモード

こちらアメリカでは明日から、いよいよThanksgiving Holidayです。happy01
4連休です(子ども達はすでに今日から5連休)。
アメリカのNational HolidayであるThanksgivingは、日本でいうお正月みたいな感じで、家族や親戚が集まってお祝いします。

アメリカは広いので、同じ国に住んでいても州が違えば、場合によっては外国に行くようなほどの距離があったりしますので、かなりの人が大移動する時期でもあります。この時期はハイウェイcarも空港airplaneも大混雑しているというニュースでもちきりです。私たちも去年は南カリフォルニアのディズニーランドからのこちらに戻って来るのにいつもの2倍くらい(=12時間)がかかりました。

そんなこともあって、今年のサンクスギビングは、我が家は遠出はナシです。
・・・ウソです。本当は、この休日にしないといけない実験があるからです。

ところで、この前の日曜日の夕方にラボに行くと、細胞培養室のインキュベーターがおかしいことに気がつきました。とりあえず、できるだけの応急処置をしましたが、どれだけの期間、調子が悪かったのかがわからず、ラボのみんなにメール。培養細胞の状態を確認すること(たぶん実験には使わない方がよいだろうこと)、インキュベーターの修理が必要かどうかを見極めないといけないことを伝えておきました。

月曜日。やはりインキュベーターが壊れているということが判明し、使用停止。
他にも共焦点顕微鏡の調子も悪いことが発覚しました。よりによって、ホリデーシーズンの機器の故障。部品調達を伴う修理は連休明けになりそうで、それゆえに実験やデータ取りもスローダウンしそうです。

忙しく働かされている機器がふたつ故障したわけですが、ちゃんと時期を選んでお休みをもらったと捉えるべきでしょうか、実験機器もどうもホリデーモードに突入したようです。( ^ω^ )
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・・・ただ、私の実験とは関係ないものなので、私の「ホリデーワーク」は中止にはなりませんでした。coldsweats01

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2009年11月 6日 (金)

予定発熱(Scheduled fever)?

新型インフルエンザワクチンのみならず、季節性インフルエンザのワクチンも不足している中で、スタンフォード大学では今年もポスドクは無料でワクチン接種ができるようです。こちら(アメリカ)のワクチンには完全に不活化されていない”ハズレ”があるのか、ワクチンのあとに具合の悪くなる人もいるようです。
私も1回目はセーフでしたが、2回目は3日間発熱して、しんどい思いをしました。

hide-tan  「来週のワクチン、受けるべきか受けざるべきか。去年は熱が出たんだよね。」
chie (実験助手)”受けても罹るかもしれないし、止めておいたら?”
hide-tan 「でもね、年末に一時帰国するから、このまえの学会みたいに旅行をキャンセルとかになったら嫌だから、来週受けて少しでも予防しておいた方がいいんじゃないかと思うんだ。」
chie ”なるほど”
hide-tan 「だから、来週ワクチンを受けて、熱を出すから、来週の実験動物のオーダーキャンセルしといてくれる?もう無理か。」
chie ”そうね(笑)。今からじゃ無理ねえ。”
hide-tan 「それと、ボスにも”来週早々にワクチンを打って3日間熱を出しますから、来週いっぱいはお休みします”って言っておかないと。」
chie "wwwww (大笑い)”
hide-tan ”それと、うちの奥さんにも”僕、来週、倒れてもいい?”って聞いておかないと、彼女もいろいろ忙しいし...。」
chie "wwwww(ますます大笑いのあげく)・・・なんか冗談を真面目な顔をして言うところが面白いわ。”

半分冗談、半分は真剣なんだけど。
まじで迷っているhide-tanです。

To have a scheduled fever or not to have a scheduled fever, that is a question.

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2009年10月23日 (金)

ボスが学会から帰って来た

ので、非常にエキサイティングして、病み上がりの私を捕まえていろいろ実験の指示を出すものと思っていたのですが、かなり体力的にしんどそうで、今日はあまりディスカッションという雰囲気でもなさそうでした。

私のポスターのところにも4時間の枠のうち1時間弱ほどしかいれなかったようで、同じ研究分野の人の訪問も少なかったようでした。ちょっとガッカリ。

同じく学会から帰ったポスドクも、
「疲れた。何が疲れたかって、会場広すぎ!この講演聞きたいと思って会場内を移動しはじめたら、その部屋に辿り着いたら終わっていた。」
「ポスター会場も広すぎて、ベンダーのブースでお土産をもらえなかった」
とか、ぶーぶー言っていました。

それよりも、このポスドク仲間は、出張先で前のボスとクレジットカードを取り違えてしまったらしいのです。しかも、お互い気がつかずにホテル代を支払い、帰りの空港でやっと気がついたそうです。
二人ともクレジットカードの裏面に署名をしていなかったのも原因のひとつでしょう。

お互いに信用出来る相手だったのが不幸中の幸い。
お互いのカードを廃棄して新しく作り直すことにしたようです。

でも、これで、クレジットカードって危ないことがわかりました。
裏面の署名はもちろんですが(といても、これも真似される恐れがないわけではないです。私は日本語で署名しているので、こちらでは真似されにくいと思いますが)、クレジットカードを使う時にIDを見せろと言われてうっとしく思っていた(のは、なぜかというと、住所とか生年月日とかが免許書には書かれているので。)ことも犯罪や間違いの防止の為には必要なのかもと思いました。

クレジットカードって、本当に安全なのは、
裏面に署名する/しない
IDカードも見せる/見せない
どうするのが一番良いのでしょうか?

ちなみにIDを見せることには義務はないそうですが裏面の署名は必要だそうです。(こちらを参照)

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2009年10月18日 (日)

学会をキャンセルです。

今週、実は次女ayumiと妻nori-tanが発熱し、ラボと家と、日本語学校、そして今週末からの学会ポスター準備/印刷と走り回っていたのですが、とうとう学会出発前日の夕方になって、いや〜な喉の痛みと軽い咳、そして微妙な微熱が出てきました。

それで、出発当日(10月16日)になって38度をこえる発熱。wobbly
楽しみにしていた学会をキャンセルすることになりました。down

幸いポスターは大学院生のsamが持って行ってくれることになり、発表はボスにお願いしました。
ポスターは直前になって、私の希望通り、最近のデータを入れることができたので、ボスと他の研究者との間で良いディスカッションが生まれることを期待しています。

今も39度近い熱で、ちょっとつらいので、今日はこのあたりで。

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2009年10月15日 (木)

板についた?Boss's Day

今日のラボミーティングは、年に一回の特別なものでした。

それは、今週の金曜日はNational Boss's Dayだからです。(一昨年去年もお祝いしました)
ミーティングのオーガナイザーであるので、昨日からラボのみんなにBoss's Dayのカードに寄せ書きをしてもらい、ケーキを買ってきました。
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最初は、みんな照れくさい感じでしたが、3回目にもなると、新入りの二人以外はみんな乗り気でした。

「では、今から僕たちは"Happy Boss's day”の歌を歌うので、ボスはケーキを切ってみんなにふるまって下さい。」

といって、みんなでハッピーボスズデイトゥーユー〜♪とか歌いました。
去年はみんないやがって歌わなかったのに、今日はいい感じの合唱でした。
ケーキもちゃんとボスに切りわけてもらいました。
ボスの日にボスをこき使うなんて・・・とお思いの方もおられるかもしれませんが、ボスの日だからこそ!というユーモアを交えてのリクエストです。

聖書にも、

”あなたがたのうちの一番偉大な者は、あなたがたに仕える人でなければなりません。(キリスト:新約聖書 マタイ23:11)”

という言葉がありますし、まあいいでしょう。

さて、今年のカードには、私はこんなことを書きました。

This is not just an another Hallmark holiday. この日は単なるカード会社のための祝日ではありません。 This is not just an another opportunity to have cakes together...or may be? この機会は単に集まってケーキを食べる口実を見つけるだけのものではありません。 ・・・もしかして、そうかも? This is the day for giving thanks to a wonderful boss like you この日は、あなたのような素晴らしいボスに感謝の気持ちを表す日、 and reminding ourselves how fortunate we are to work with you! そして、そんなあなたと一緒に働けるとは、なんて幸せ者なんだということを私たちが思い出すための日でもあります!

私にとって、上司というのは、単なる縁とか、偶然の巡り合わせで出会った人ではなく、神様が私のために立てて下さった人であると思っています。そういう意味で、このカード会社が作ったかもしれないBoss's dayは私にとっては、一番上のボスであり、私たちにいつも仕えるように面倒を見て下さっている神様に感謝を表す日でもあります。そういう意味では、私の為に働いてくれている妻nori-tanもボスのような存在といえるかもしれません。coldsweats01

まっ、いろんな意味で、
Happy Boss's Day!

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